――ガーナ戦の反省を含めて、オフ・ザ・ボールの動きを重視した練習をしていたのか?
ガーナ戦の教訓は関係ない。走らなければならないときは走る。いい試合をするためには、走らなければならない。だから走る練習をしている。ガーナ戦でも走る量はあったのだが、ただしそれが効果的でなかったというのが、あえていえば教訓だったのかもしれない。つまりガーナを圧倒することができなかった、ということ。これは私の感想であり、あなたは別の感想を抱いたのかもしれないが。
これは日本だけではなく世界中のあらゆる国で、いったん試合に負けてしまうとどういう内容であれ、結果だけを取り上げて「負けたじゃないか、ダメだったじゃないか」とすべてを否定してしまう傾向がある。問題は、内容をどう見るか。よかった部分、足りなかった部分をどう見るか、ということが大事なのだと思う。この間の試合に関していえば、ワールドカップのベスト16で、世界中を驚かせたガーナに対して、60分まではかなりいゲームをしていた。しかしそこで足りない部分があって、残念ながら試合が終了したときには負けていた、そういうことだったと思っている。だから一晩で何かが劇的に完全になるとは思わないが、走る能力というものは走らなければ劣ってしまうので、それは常に心掛けている。
――アウエーでの試合だが、試合前日に会場で練習できなかったのは不利ではないか?
トレーニングはしていないが、午前中に選手たちは会場を視察してピッチを確認している。もうひとつ、試合前には20分ほどのウォーミングアップを行う時間がある。20分でピッチ状態の良しあしに気がつかないような選手は、たぶん使わないと思う。
実は今日は試合会場で練習するはずだったのだが整備中で、もし昨日の夜から今朝にかけて雨が降った場合、練習は別の時間、別の会場――つまりここでやらなければならないという条件があった。それはインドも同じ条件だったのだが、天候によって練習場所と時間が変わることは避けたかったので、早い段階でこちらでやるという判断をした。それに、トレーニングしないことでピッチ状態がよくなるのなら、それに越したことはないだろう。
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