――練習の冒頭で巻と我那覇が2トップを組んでいた。これまでと違い、高さのある2トップだが、サウジを相手にどういう効果があると考えるか?
いろいろな組み合わせを今も考えているところだ。招集する選手もテストの段階だし、その中でのシステムについても、さまざまなことを試している最中だ。そのほかにも1トップでいくことも考えているし、そのサイドにシャドーで入る2ストライカー、速い選手を入れることも考えている。ヨーロッパの強いチームでは、そういうシステムを使っているところが多い。しかしまだ実験途中、実験を繰り返しているところだ。どういう戦術を採用するか、決断の問題でもあるが。
今回けがで呼べなかった選手――播戸がそうだったわけだが、インド戦ではいい働きをしてくれた。サッカーとはそういう中でやっている。誰でもいいというわけではない。代表として呼んだなら、私は選手に対してリスペクトをもって接する。もちろん、インドがヨーロッパや南米の強豪と同じ力を持っているわけではない。だから日本が今後、世界の強豪と互角に戦えるチームにするための準備をしているところだ。その方向で、何がこのチームに必要かを考えている。これまでのところは、Jリーグでプレーする選手の中から選んできた。呼ぶだびに、新しい発見、新しい印象を持つことができて私はうれしい。Jでプレーしている日本人のプレーヤー、選手同士でも、新しい発見があったと思う。そこで今度は、外国人相手、例えばインドとかイエメンなどと試合をする。そこである程度、苦しむ。どこに問題があるのかと(選手は)自問自答する。皆さんジャーナリストの方々も自問自答していただきたい。
――選手のモチベーションということをおっしゃっていたが、戦術的にはどのような部分が勝敗を分けると考えるか?
どういう戦術なら成功するかは、試合が終わってみないと分からないことだ。こちらとしては対戦相手にリスペクトしながら臨むので、戦術はサウジアラビアが持っているカード、つまりサウジアラビアの選手はクオリティーが高いが、そのいいところを消すということをやっていきたい。それからサウジの選手を驚かせたいとも思っている。戦術とは、相手があってリスペクトを持ち、そしてうまくやるためのカードを使うということ。もちろん日本の選手もクオリティーは高い。しかし世界は、ある程度の水準まで来ている。日本に限らないが、世界のどのチームと試合をしても、楽勝だという相手はない。それは相手に対して失礼だし、バルセロナやマンチェスター・ユナイテッドやチェルシーであっても、相手を見下して勝つことはできない。ましてや代表チーム同士であれば、なおさらだろう。
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