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国際親善試合 スイス戦後 オシム監督会見 その2

――スイスという強いチームと対戦したことで、チームに新しい力は見えたか?

 確かに、相手のレベルもあることなので、信じられなかった選手たちの一面が見えることがある。それはいい面でも、悪い面でもある。例えば、中村俊輔を前半で交代させようかと考えることがあった。しかし、ロッカールームで選手たちの様子を見ていて、それでまた判断が変わることがある。松井についても、前半にいいシーンがあったが、それ以外のプレーについてはどうだったか。ハーフタイムの様子を見て、そこで選手を代えるのか。監督としては、後半の3分、4分、5分くらいはトライさせてみたい。このまま前半と同じように、いいプレーが見られないかもしれない。そうすれば交代しよう。そう考えて選手をピッチに送り出すと、突然、人が変わったようにいいプレーをする。サッカーとは難しいもので、どのような状況になるのか、まったく読めない。後半、自分たちにとっては、非常に良かったと思う。全体的にスペースが多めにあったこともあるし、比較的簡単にボールを回すことができて、ボールがないところでの動きも良かった。
 最終的に自分たちが勝つことができたわけだが、得点というのはあくまですべてのプロセスの結果であって、運が良かったこともあるし、場合によってはとてもクレバーなシーンもあったかもしれない。

――オーストリア、スイスと対戦して、いい内容で試合を終えることができた。この結果によって、日本の評価も良くなり、今後もマッチメークもしやすくなるのでは?

 おっしゃる通り、このような試合をすることで、欧州でのマッチメークが確かに楽になることはある。ただし、われわれにとって最も重要な(ワールドカップの)予選を突破する舞台は、欧州ではなくアジアである。そしてアジアには、ここ欧州とはまったく異なるメンタリティー、文化、(サッカーの)プレースタイルがある。もちろんアジアの中でも、さまざまな違いがある。旧ソ連の国々、アジアの国々、インド、マレーシア、インドネシア、香港、台湾など、いろんな国々と日本は対戦しなければならない。プラスアルファとして、オーストラリアというまったくメンタリティーと文化の違う国も追加された。
 日本代表はある意味、アジアで勝つことを義務付けられている。日本という国は、世界的に見てもカリスマを持った国だと思う。だからこそ、いろいろな国のチームがライバル心を持って(試合に)臨んでくる。そのような非常に難しい状況の中、いろいろな要素も含めて、相手が私たちとの対戦を楽しみにして、モチベーションを上げてくるという、ある意味孤独な中でやっていくということ。その場合、ポジティブになるかもしれないし、ネガティブになるかもしれない。
 確かに、近い将来、私たちのチームが一気に力を付けることは難しいかもしれない。なぜなら、私たちはアジアにおいて実力を伸ばしている唯一の国ではないことを認識する必要がある。欧州の皆さんはあまりご存じではないかもしれないが、アラブ諸国をはじめ、アジアの国々はどんどん力を伸ばしている。イエメンであったり、ブータンであったり、インドであったり、欧州でほとんど知られていない国であっても、彼らもいいサッカーをしている。特にアラブ諸国は、いい監督を招へいして、非常に速いスピードでレベルアップしている。だからアジアで勝ち抜くということは、欧州とは違った難しさがあるし、そこで私たちが勝ち抜いてこそ、本当の価値があると思う。

    国際親善試合 スイス戦後 オシム監督会見 その3

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