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キリンチャレンジカップ・ペルー戦後記者会見 その2

――前半、ペルーが元気だったとき、なかなか日本が前線にボールを出せない時間帯が続いたのはなぜだと思うか

 質問の中に答えが隠されている。つまりペルーの個々の選手は悪くなかった。観光に来たのではない、モチベーションがあったということ。彼らも、時間は限られていたにせよ、出来る限りのことをチャレンジしていた。彼らがイニシアチブを取れなくなってから、サッカーは違う展開になった。つまらない試合をするのは簡単だ。良い内容を作り上げることは難しい。
 私たちの側では、長い間一緒にプレーをしていない選手を加えた。すなわち、異質な選手を組み合わせたチームで、建設的なサッカーをしようとトライしたわけだ。初めて顔を合わせた選手もいれば、一部の選手は何度もボールを触りたがった。自由を認めつつも、その選手は非常に疲れていて、コンディションがよくなかった。疲れている場合、アイデアが出てこないし、ミスも繰り返す。もし別の強い相手に、前半のような戦い方で挑んだのであれば、逆に前半だけで0−2という結果になっていただろう。そうした弱点を、これから私たちは直していこうと思う。

――中村俊輔が特定のマークを持たず、相手の5バックの一番右の選手がフリーになっていて、後半そこから攻められるような場面が見られたが

 中村俊輔が弱点を持っていたということか。そういうふうに答えればいいのか? 中村俊輔が、どういうプレーができて、どういうプレーができないか、知っていての質問なのか? 彼はマラソン選手ではない。だが、以前よりは長い距離を走れるようになった。それからアイデアのある選手であることは、皆さんよくご存じだろう。そして人間だから、当然疲れる。疲れたらアイデアが出なくなる。彼の改善点を教えるとすれば、プレーのスピードを上げることは、彼の力ならできるはずだ。それは自分でも知っていること。しかし今日の試合は、彼にとって難しい試合だった。彼自身も何か特別のことをやろうという気負いのようなものがあった。プレッシャーが自分の中にあった。つまり、1本1本のパスすべてが、ナイスパスとなることを狙っていたのかもしれない。だが、世界中探してもそんな選手はいない。彼がやるべきは単純なプレーであり、天才ぶりを発揮する場面というのは何回かに1回だ。いつも天才であろうとすると、結果は無残なものになる。ただし、今日の中にもいいプレーはあっただろう。

――高原についてはどういう評価か

 試合の始まった直後はかなり苦労していた。つまり、チームに合流して間もないということでフィット感がなかった。だが、時間の経過とともにプレーはよくなった。彼も1人だけでプレーするわけではない。周囲との関係が大事になるわけだが、そこで自信がなかった。あるいはアイデアのないプレーしかできなかった。そういう状態だと、FWというポジションは難しい。しかし時間が経過するごとに非常に良くなった。高原という選手がなぜドイツ・ブンデスリーガでプレーできているか――それが偶然ではないことが分かった。

キリンチャレンジカップ・ペルー戦後記者会見V

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