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キリンチャレンジカップ・ペルー戦後記者会見 その1

 印象として肉でも魚でもない。あまりよくない、という意味だ。(選手たちは)ナーバスというか、自分の力を試したいという気持ちがあまりにも強すぎたので、神経質になってしまったのかもしれない。そのために不必要なところでミスをして、ボールを奪われることが何度かあった。ペルーが欧州組を含めたフルメンバーをそろえていたら、もっと厳しい試合になっていただろう。だから、勝ったといって浮かれることはできない。それが現実だ。
 日本は勝ったし、内容も良かった。それは認める。ただし、勝利そのものは良いことだが、その中にはダーティーな面もあった。それから、ペルーがチャンスらしいチャンスを作れなかったという現実もあった。(そうした現実に)目を向ける方には見えるだろうし、そうでない方には見えないだろう、
 もうひとつ別の事柄がある。特に後半だ。後半やったようなプレーを90分間続けなければならない。それができるかどうかはまた別問題だが、日本のサッカーの目指す方向性が、今日の後半の一部の時間帯に行ったプレーに表れていた。中には、後半の残り時間が少なくなり、相手が白旗を揚げていた時間帯だから、そんなに意味はないとお書きになる方もいらっしゃるかもしれない。だが、そういう事情があったにせよ、ああいうスピーディーなタッチの少ないボール回しを、試合の最初から行わなければならないと思う。

――ペルーにチャンスらしいチャンスがなかったということだが、それはペルー側に問題があったのか、それとも日本の守備がしっかりしていたからか?

 両方だ。彼らのチーム力(の問題)もある。逆にこちらから聞きたいが、今日の試合は何らかのアンラッキーな要素によって負ける試合だっただろうか。勝利に値しない試合内容だっただろうか。そうやって議論し合うほうが、記事を書くのに役に立つと思う。だが今の質問からすると、どちらのチームを応援していたかと聞きたくなる。どちらのチームを応援していたか? という質問にだけでも、お答えいただけるだろうか。

――もちろん日本代表をいちファンの視点として見ていたが、ペルー側の視点も持つことはあまり問題にならないと思う

 私はこの結果には満足していない。そのことについてはご理解いただけただろうか。ペルーがもし欧州から選手を連れてきていたら、違う結果になっていた。日本がミスを犯す時間帯が多かったことを申し上げた。それは私が最初に申し上げた印象であり、つまり喜んではいないことを別の言葉で言ったまでだ。いい試合だったとは言ってはいない。通訳が間違っていたのかもしれないが。

――では後半のプレーが良かったというのは、具体的にどの部分だったのか

 2−0になって、若い3人のプレーヤーを投入してから、スピードが上がり、ワンタッチプレーが多くなり、エスプリの利いたプレーが随所に見られるようになった。相手がペルーであっても、こちらがこちらのプレーをできていた。それは皆さん、ご覧になっただろう。それがポジティブな面だ。もちろん、ああいうプレーをどんな相手に対しても90分間続けられることが、簡単だとは私も思ってはいない。だが、あれが理想だと申し上げている。あれが、これからの路線の方向である。だから個人で打開することに頼ってはいけない。集団的なプレーが大事なのだ。そこで意見が一致しなければ、日本のサッカーの方向性にまた違った問題が出てくるだろう。もちろん日本は議会制民主主義の国だから、いろんな意見があっても構わないが。

キリンチャレンジカップ・ペルー戦後記者会見U

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