――中村俊と高原、本格的なスター選手が2人帰ってきたが、国内組が彼らを意識し過ぎ、リスペクトし過ぎていることについてはどう考えるか?
誰がそうなっているんだ? 具体的に何が聞きたい?
――国内組が彼ら海外組を受け入れるわけだが……
何もそういうことは感じていない。むしろ反対だと思う。海外から戻ってきた選手の方が、日本代表に適応しようと努力している。どちらの選手が優れているかという競争ではなく、双方がお互いに注意、関心をはらうことで日本のサッカー全体が強くなる。いいことだと思う。問題は何もない。私の予想では、帰ってきた選手たちも国内のリーグで活躍している選手たちも、お互いにシャイで、もう少し打ち解けるのに時間がかかると思った。だが、そんなことはなかった。心配する必要もなかった。お互いノーマルに振る舞っている。それが普通のことだとは思うが。プロの大人として、正しい関係を持っていると思う。
――攻撃陣の中心は高原と中村俊だと思うが、どのような選手を組み合わせたらいいか、めどは付いたか?
逆の考えもあるわけだ。(高原と中村俊の)2人対9人、多い方に優先権があると考えられないだろうか? つまり彼ら2人のためにチームを作るか、それとも彼らの方がチームに適応しようと努力した方がいいか、どちらがいいと思うか? 皆さんの考えをむしろ聞いてみたいものだ。9人(の力)を合わせたよりも2人の方が有効だとお考えだろうか。そうなら2人に任せて、私はこの仕事を辞めた方がいいな。皆さんがワールドカップ直後にどういう記事を書いたか、もう一度お読みになったらどうか? 無くしたのなら私が探して、コピーして差し上げてもいい。
いずれにせよ、お互いにリスペクトすることが大事だ。もちろん2人は大事な選手だが、それ以外の選手も私には大事だのだ。欧州から来た2人と私は今回初めて間近で接することができた。トレーニングで実際にプレーするのを初めて見た。そのなかで、誰があの選手だと、見分けることができただろうか。みんなの中で、特別目立った動きをしていただろうか? みんな同じ選手だ。もちろん局面では独自の個性を出すだろうし、リスクの少ないプレーもするだろう。あるいはほかの選手にも、明日(の試合に)出たい選手もいるだろうし、明日のためにけがをしたくない選手もいるだろう。いろんな選手がいる、それは普通のことだ。だから帰ってきた2人には、楽ではない状況があると思う。というのも、あまりに過度の期待が、チームの外側からかかってきていることを彼らは感じているだろうから。彼らも人間なのだよ。
――ペルーの監督がFWの枚数を決めかねているようだ。練習を見る限り、明日は(日本は)4バックで考えているのか?
まだ決めていない。いずれにせよ、何人かがDFに入る必要があるわけだ。そうでないと試合は始まらない。(DFが)何人かというのは大事だろうか。例えば加地や駒野はDFとお考えだろうか? もし彼らがずっとディフェンスラインにいれば4バックなのだろうが。この答えでよろしいだろうか?
――明日は選手にどんなプレーを期待するか?
ここでお話することはできない。こういうことをしてほしいという希望と、選手たちが現実にすることに違いがあるだろうから。ここで希望を話すことはできるが、試合でそうなるかは別の問題だ。そしてここで何か言えば、それをやろうと余計な力を入れるかもしれない。そんなところだ。まずペルーに、どういう出方で来るか聞いてから話をするのなら別だが、向こうの監督はなかなか手の内を明かさない。
そろそろ選手はミックスゾーン(取材エリア)に入ってくるころだ。皆さん、そっちに急ぎたいのでは? 皆さんが何を期待しているのは分かっているつもりだが、聞きたい答えが出るとはあまり期待しないでほしい。
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